女子が好きな色 その8
現在の日本人にとっては、ピンクは幸福な生活や快楽追求の象徴であるにしても、本来、日本的なピンクは、英語のピンクほど健全で開放的な色ではなく、どこか屈折した複雑な感情の鵬があり、時には一種の悲哀や無情観の名残りが感じられることもあります。
古事記の昔から、この国で最上位に置かれていた色は白であって、清浄無垢な神に通ずる色として尚ばれていました。
また、すでに紹介したように、紅色は平安貴族の憧れの色であり、その濃染は禁色として、一般には、望んでも許されない色でした。
そして、ピンクは白と紅の中間にある色なのです。
「聴色」として認められていたのは、ごく淡い紅染の色であって、「淡紅」はいわば満たされることのない憧れの我慢の象徴でした。